【リポート93】ドローン物流の未来を拓く!滋賀県甲賀市で物流ドローンの実演を実施

2025年2月11日、株式会社ニンジャリンクス(本社:滋賀県甲賀市土山町鮎河1201)は本社エリアにて最新のドローン物流技術を活用した実演会を行いました。実演会は東洋エンジニア様ご協力のもとDJI製の最新物流ドローン「FLY CART 30」を使用して実施しました。
地域の課題に向き合うドローン技術
農業ドローンを活用する中で農業を中心としながらも地域や地方の課題に向き合うことが多くあります。特にインフラを支えることの重要性を改めて感じる中で、物流の課題は避けては通れません。
甲賀市土山地域についても次年度からローカルバスの半数の路線が廃止し、その他の路線についても減便が発表されたばかりです。このままでは地方の暮らし自体が脅かされそうとしています。

今回の実演会は、全国的な大雪と重なり、ノーマルタイヤの乗用車では現地に到達できないほどの厳しい状況となりました。まさに実証実験さながらのタイミングであり、積雪による物流の遅延も発生しました。
こうした課題が顕在化する中で、物流ドローンという新技術が地方の物流問題を解決する有効な手段になり得ると考えています。
災害時の支援物資輸送を想定した物流
今回の実演会では、災害発生時における緊急支援物資の輸送を想定し、DJIの物流ドローン「FLY CART 30」が非常食を積載し、小学校から近くのコミュニティセンター(公民館)まで飛行を行いました。

特に、鮎河のような山間地域では、豪雨や地震などの災害発生時に道路が寸断されるケースが考えられます。こうした状況において、ドローンを活用することで、被災地への迅速な物資輸送が実現できる可能性が示されました。
なぜNINJAなのか?
物流ドローンの社会実装に向けた取り組みには、農業ドローンの知見を持つ我々が不可欠であると考えています。その理由は、農業ドローンの運用で培った操縦技術、運用ノウハウ、そして農業現場における物流の課題を深く理解しているからです。
農業ドローンは、広範囲の圃場を飛行しながら散布作業を行うため、飛行ルートの設計や安全な離着陸の技術が求められます。この知識と経験は、物流ドローンの運用にも直結し、効率的かつ安全な飛行計画を策定する上で非常に重要です。
また、現在使用されているFLY CART 30は農業ドローンT25,T50と共通したほぼ共通した筐体やプロポ(送信機)を採用しているため、農業ドローンを操縦している方であれば操作は容易に行うことが可能です。
さらに、今後登場するT70やT100といった超大型ドローンは、農業と一体型になっており農薬散布もでき、物流もできるドローンが中国で販売されています。大きな荷物を運ぶことが求められる農業分野において、省力化を実現する重要なツールとなるでしょう。
こうした背景から、我々農業ドローン業者がこの分野に参入することで、地方の物流に貢献できるのではないかと考えています。


今後の展望
まだ物流ドローンが本格的に実装されるには時間がかかるかもしれませんが、最新技術を知ることで未来の選択肢を広げるきっかけになります。今回の実演には地域の皆様だけでなく多方面の特約店の方々が参加し、物流ドローンの可能性について意見を交わさせて頂きました。
ニンジャリンクスではさらなる実証試験の実施を検討しており、物流ドローンの社会実装に向けた取り組みを加速させていく予定です。
ドローン物流の実現は、地域社会の課題解決に貢献するだけでなく、新たなビジネスチャンスの創出にもつながります。今後も、ドローン技術の発展とその活用がどのように進化していくのか、引き続き注目していきたいと思います。

