【水田のヒエ対策】ドローン除草剤散布の最適なタイミングとおすすめ薬剤・失敗しない注意点を徹底解説

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稲作農家を毎年悩ませる水田の天敵「ヒエ(ノビエ)」。成長スピードが早く、手遅れになると収穫量や品質に大きく影響します。近年、このヒエ対策として急速に普及しているのが「農業用ドローンによる除草剤散布」です。

「ドローンで撒くタイミングはいつがベスト?」「どの除草剤を選べばいい?」とお悩みの方に向けて、本記事ではヒエ特有の防除タイミングやドローン登録のある代表的な薬剤、散布時の注意点まで分かりやすく解説します。

目次|INDEX

なぜ水田のヒエ対策に「ドローン散布」が最強なのか?

従来のジャンボ剤や1キロ粒剤の手振るい、あるいは背負い式散布機での作業は、夏の暑い盛りに大変な重労働となります。ドローンを導入(または委託)することで、以下のメリットが得られます。

圧倒的なスピード

1ヘクタール(100a)の散布がわずか10分程度で完了。

ピンポイントの「スポット散布」が可能

ヒエが局所的に多発している場所だけを狙い撃ちできるため、薬剤コストを抑えられます。

適期を逃さない

水田に足を踏み入れる必要がないため、土壌条件や天候の合間を縫ってベストなタイミングで散布できます。

ヒエのドローン除草で最も重要なのは「葉期(タイミング)」

ヒエ防除の成否は、「ヒエの大きさ(葉期)」に合わせて適切な薬剤を、適切なタイミングで撒くことに尽きます。タイミングを逃すと、除草剤の効果は激減してしまいます。

初期〜中期一発処理(田植え直後 〜 6月中旬)

田植えと同時、または田植えが終わってからヒエが本格的に生える前に「予防」として撒くタイミングです。

具体的な時期: 5月中旬 〜 6月中旬(田植え後 3日 〜 20日前後)

ヒエの状態: まだ生えていない、または生えていても「2葉期(葉っぱが2枚)」まで。

ドローンでの散布方法: ドローンを用いて粒剤(1キロ粒剤など)を水田全体に均一に撒くか、液剤(フロアブル剤など)を原液のままドローンからポタポタと滴下する「原液湛水散布」を行います。

ポイント
水田内に「処理層」という薬の膜を作るため、しっかり水を張った状態で散布し、その後3〜5日間は絶対に水を動かさない(落水やかけ流しをしない)ことが鉄則です。

中期〜後期処理:救済処理(6月下旬 〜 7月中旬)

初期の除草剤で抑えきれず、生き残って大きく成長してしまったヒエをピンポイント、または全面で「狙い撃ち」して枯らすタイミングです。ドローンが最も本領を発揮する時期でもあります。

具体的な時期: 6月下旬 〜 7月中旬(田植え後 30日 〜 45日前後)

ヒエの状態: 3葉期 〜 5葉期・6葉期まで(草丈が15cm 〜 30cmほどに伸びて目立ってきた頃)。

ドローンでの散布方法: 「クリンチャーEW」などの液体茎葉処理剤を水で希釈(8倍〜16倍など、薬剤のドローン登録規定に従う)し、ドローンから霧状にしてヒエの葉や茎に直接吹き付けます。

ポイント
ヒエの葉っぱ全体に薬液を付着させたいので、散布前には「浅水(ヒエの葉が水面からしっかり出ている状態)」にするか、薬剤によっては「完全に落水(水を抜く)」させてからドローンで散布します。散布後、翌日〜2日後に再び入水します。

【散布してはいけない時期】出穂期の前後(7月下旬以降)

ヒエが大きくなりすぎて「出穂(しゅっすい:稲やヒエの穂が出ること)」を迎えてしまうと、ドローン用の除草剤(クリンチャーEW等)であっても完全に枯らすことは非常に難しくなります。

時期の目安: 7月下旬 〜 8月

この時期の注意点
この段階までヒエが成長してしまうと、薬液を大量に濃く撒いても効果が出ないばかりか、周囲の稲へ薬害を及ぼしたり、最悪の場合は手で抜くしかなくなります。また、ドローン飛行によって成長した稲の穂を傷つけるリスクも高まります。

💡 ベストな見極め方

ドローンでの「ヒエ退治」を成功させる最大のチャンスは、「梅雨時(6月下旬〜7月上旬)に水田を見回り、稲の間にツンツンと飛び出してきたヒエを見つけた瞬間」です。

このタイミング(3〜5葉期)を逃さずにドローンでクリンチャーEW等の茎葉処理剤をスポット散布すれば、夏の炎天下の草むしりから解放されます。

ドローン散布に対応!ヒエに効く代表的な除草剤

ドローンで除草剤を散布する場合、必ず「無人航空機による散布」の登録がある薬剤を選ばなければなりません。ヒエ対策でよく使われる代表的な薬剤をピックアップしました。

薬剤名タイプ特徴・対象ステージ
クリンチャーEW液体(茎葉散布)ヒエ対策の王道。 ドローンでの少量散布登録があり、成長したヒエ(ノビエ5葉期〜6葉期まで)にも高い即効性を発揮。
トドメMF1キロ粒剤粒剤(湛水散布)ノビエ5葉期まで対応した後期除草剤。しつこいヒエのトドメに最適。
ヒエクリーンバサグラン粒剤粒剤(湛水散布)ヒエに強い「ヒエクリーン」と、広葉雑草に強い「バサグラン」が合体。ノビエ4葉期まで対応。

⚠️ 注意
粒剤をドローンで散布する場合、3キロ粒剤(ヒエクリーンバサグランなど)は重量があるため、ドローンの最大積載量やバッテリーへの負荷を計算して飛行計画を立てる必要があります。

ドローンによるヒエ除草剤散布で失敗しないための注意点

確実な除草効果を得るために、以下のポイントを必ず守りましょう。

① 「茎葉処理剤(クリンチャーEWなど)」はしっかり雑草に当てる

クリンチャーEWなどの液体茎葉処理剤は、雑草の葉や茎に薬液が付着することで効果が出ます。ドローンのダウンウォッシュ(そよ風・風圧)を利用し、しっかり株元や葉裏まで届くように飛行高度や速度を調整します。

② 散布前後の「水管理」を徹底する

  • 湛水散布(粒剤など)の場合: 散布時は必ずしっかり水を張り(目安3〜5cm)、散布後3〜4日間は落水やかけ流しをせず、そのまま保水してください。水が動くと成分が流出して効果が出ません。
  • 落水散布の場合: 薬剤によっては、一度落水してヒエを露出させてから散布し、翌日以降に再入水する手順が必要なものもあります。ラベルの指示を厳守してください。

③ 周辺作物への「飛散(ドリフト)」防止

除草剤が風で流され、隣の畑の違う作物(野菜や大豆など)に付着すると、深刻な薬害を引き起こします。風速が弱い時間帯(早朝など)を選び、周辺への飛散防止に細心の注意を払ってください。

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手遅れになる前にドローンで効率的なヒエ防除を!

水田のヒエは、大きくなればなるほど通常の除草剤が効きにくくなり、手取り除草などの大労働につながってしまいます。「少しヒエが目立ってきたな」と思ったら、手遅れになる前にドローンを活用した中後期除草剤(クリンチャーEW等)のスポット散布などを検討しましょう。

自機での散布が難しい場合や、適切な薬剤選定にお悩みの場合は、地域のドローン散布代行サービスや専門業者へお気軽にご相談ください。

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